ソフトコアリング
Q&A
№  項目  質問  回答 
 1  一般
 事項
 ソフトコアリング技術とはどのような技術ですか?   「小径コアを用いたコンクリート構造物の調査方法」です。
 供試体が小径(直径約25㎜)でありながら、標準コア(直径100㎜)
 と同等な精度の調査結果が得られます。

 直径が小さいので、主要構造部材からの採取も可能で、過密配筋
 でも、鉄筋にあたる可能性が少なく、採取後の補修も容易です。

 建築構造物(事務所、共同住宅、工場等々)や土木構造物(橋梁・ 
 橋脚、下水道管渠等々)のコンクリート強度調査に適用可能であり、
 構造物に与える損傷を軽微にできる「構造物に優しい」調査技術で
 す。


 日本建築センター及び土木研究センターから、「建設技術審査証明」
 を取得しています。

  詳しくは、こちらのページをご覧ください。
     「ソフトコアリング」及び「ソフトコアリングC+」技術紹介

 2  一般
 事項
 調査は誰が行うのですか?   銭高組、前田建設工業、日本国土開発の開発3社(研究会)と
 その3社から実施許諾を得たソフトコアリング協会員が行えます。
 ソフトコアリング協会員は、3社の技術指導(講習会等)を受けており、
 実施できる技術と権利を有しています。

  以下に、ソフトコアリング協会の事務局の連絡先を示します。

  一般社団法人ソフトコアリング協会事務局

  フジミコンサルタント㈱内
  〒162-0832
  東京都新宿区岩戸町18番地日交神楽坂ビル3
  TEL 03-5227-8722
   FAX 03-5227-8723

  E-mail  info@softcoring.jp

 3  一般
 事項
 コンサルタント会社です。
 ソフトコアリングによる
コンクリートの強度調査を
 したいのですが、どこに相談や依頼をすれば
 いいのですか?


  ソフトコアリング協会ホームページの「会員名簿」をご覧ください。
 「五十音順」と「地域別」があります。

  なお一般的なコストについてのご質問等も、会員(正会員)にお問
 合せください。

       ソフトコアリング協会会員名簿

 4  一般
 事項
  技術の概要が分かるパンフレット等はありませ
 んか?



  パンフレットとして、「ソフトコアリング(建築)」、
 及び
「ソフトコアリングC+(土木)」があります。
 協会までご連絡ください。
 なお、当協会HPにもPDFにて掲載しています。
 又、審査証明報告書(冊子)については、このページの№13をご覧
 ください。

 5 一般
 事項
 
 圧縮試験はどこで行うのですか? 

  銭高組、前田建設工業、日本国土開発の開発3社と、その3社から 
 実施許諾を得たソフトコアリング協会員が行えます。
 その中でもソフトコアリング協会員の「特別会員」は公的機関ですの
 で発行する試験成績書に公的証明が得られます。

  特別会員は20162月現在で以下の9機関です。
   ・(一財)秋田県建設技術・工業材料試験センター
   ・(一財)茨城県建設技術管理センター
   ・(一財)建材試験センター
   ・(一社)建築研究振興協会
   ・(一財)東海技術センター
   ・(公財)東京都 防災・建築まちづくりセンター
   ・(一財)日本品質保証機構
   ・(一財)広島県環境保健協会
   ・(一社)三重県建設資材試験センター 


 6 一般
 事項
 
 JIS規格との関係について教えてください。

  通常の構造体コンクリー卜強度調査で用いるコアの採取方法、
 ならびに圧縮試験に関するJIS規格としては、JIS A 1107があげら
 れます。
  同JISでは供試体の直径について「一般に粗骨材の最大寸法の
 3
倍以下としてはならない」との規定がありますが、ソフトコアリング
 で用いる小径コアは、このJIS規格に縛られることなく、別途審査
 認定されたコンクリート強度の調査方法です。
  ソフトコアリング、ソフトコアリングC+共に、供試体の直径が小径
 のため、この部分のJISの規定は適用されません。
  本調査技術では、JIS規格により得られる値を正として、その値と
 同等な精度を確保できるように試験やデータの取扱いを定めてい
 ます。なお、粗骨材の最大寸法、供試体の直径等の条件を次の
 ように規定しています。
 ----------------------------------------------------
   ○ ソフトコアリング

    粗骨材最大寸法: 25㎜以下
    供試体直径: 18~26㎜
    供試体高さ: 原則直径の2倍(h/d=1.52.2   
 ----------------------------------------------------

   ○ ソフトコアリングC+

     粗骨材最大寸法: 40㎜以下
    供試体直径: 23.5~26.5㎜
    供試体高さ: 直径の2倍(h/d=2

 7  一般
 事項
  この強度調査法は、JIS A 1107
 (
コンクリートからのコア及びはりの切取り方法
 並びに強度試験方法)
 と同程度の信頼性があるのですか?


  JIS A 1107と同程度の精度で構造体コンクリート強度を推定でき
 ることが、日本建築センター(BCJ-審査証明-73)および土木研究
 センター(建技審証第0317号)から「建設技術審査証明」を取得、
 証明されています。
 8  一般
 事項
  審査証明に示される適用範囲は?

  適用範囲は次のようになります。

   ○ 「ソフトコアリング」(建築構造物適用技術)
    ・圧縮強度測定
      推定圧縮強度が60N/mm2以下
      粗骨材の最大寸法25mm以下
     なお、塩化物イオン量測定、及び中性化深さ測定は
      ソフトコアリング
C+に準じて行います。
       
(→Q&A[建築編]の5を参照)

   ○ 「ソフトコアリングC+」(土木構造物適用技術)
    ・圧縮強度測定
        推定圧縮強度範囲:10~70N/mm2

      粗骨材の最大寸法:40mm以下
    ・塩化物イオン量測定
      粗骨材の最大寸法:40mm以下
    ・中性化深さ測定
      粗骨材の最大寸法:40mm以下

 9  一般
 事項
  圧縮強度補正値が適用範囲を外れる場合、
 公的証明は発行されますか?


  報告書の発行はされます。
 ただし、「圧縮強度補正値が適用範囲を外れたため、参考値扱い
 である」旨が報告書に記載されます。

 10  一般
 事項
  「建設技術審査証明(建築技術)報告書」
 (ソフトコアリング)<日本建築センター>で
 証明された圧縮強度の測定精度の内容はどの
 ようなものですか?

  以下に審査証明報告書からの<抜粋>を示します。

  ・建物の特定部分の構造体コンクリートの圧縮強度を h/d=2の
 小径コア3本で推定した場合、圧縮強度の母標準偏差が0である
 として、圧縮強度の推定値の信頼区間は、信頼率95%で、
 ±3~±4N/㎟、信頼率80%で、±2~±2.5N/㎟の範囲に
 収まる。

  ・建物の広い領域の構造体コンクリートの圧縮強度を推定する場
 合、構造体コンクリートの圧縮強度の
母標準偏差が4N/㎟程度
 であるとして、Φ100コアを3箇所から各1本ずつ採取した場合と、
 小径コアを6箇所から各1本ずつ採取した場合の推定精度が同
 程度になる。
母標準偏差が4N/㎟より大きい場合には、小径コ
 アによる推定精度の方が良くなる。

 11 一般
 事項
 
  「建設技術審査証明報告書」
 (ソフトコアリングC+)<土木研究センター>で
 証明された圧縮強度の測定精度の内容はどの
 ようなものですか?

  以下に審査証明報告書(証明書)からの<抜粋>を示します。

  ・実験結果によれば、Φ25㎜の小径コアの圧縮強度の平均値か
   ら2N/㎟を減じればΦ100のコア供試体の強度に換算でき、
   また、通常の構造物のコンクリート強度の一般的なばらつきの
   範囲(標準偏差が5N/㎟程度)では、小径コア供試体6本に
   よる圧縮強度の推定精度は、Φ100のコア供試体3本による
   推定精度と同等であった。
   すなわち、Φ25の小径コア供試体を用いても、供試体の本数を
   適切に選定することにより、Φ100㎟のコア供試体を用いる方法
   と同等の測定精度が得られることが確認された。

 12 一般
 事項
 
  正会員です。
 「ソフトコアリング」と「ソフトコアリングC+」では、
 供試体の直径が同じ25mmでも推定式が異なる
 ため、補正後の圧縮強度が若干異なります。
 今後、両者の推定式が一本化されることはある
 のですか?


  審査機関及び適用対象が建築と土木で異なることから、一本化
 する予定はありません。ご質問のように、供試体径25mmの小径
 コアについては、「ソフトコアリング」と「ソフトコアリングC+」で推定式
 が異なりますので、お間違いのないよう、明確に使い分けて下さい。


 13 一般
 事項
 
  「審査証明報告書」
 (建築:ソフトコアリング、及び
 土木:ソフトコアリングC+)は、入手可能です
 か?


  ソフトコアリング協会にご連絡いただければ、送付いたします。
 (実費有料)

         E-mail  info@softcoring.jp
 14 一般
 事項
 
  調査会社です。
 ソフトコアリング調査を今後業務として実施した
 いので入会を検討しています。

 説明資料等があればほしいのですが?


  ソフトコアリング協会のホームページの質問(Q&A)から
 下記アドレスに、資料請求をしてください。
 関係資料を送付します。

          E-mail  info@softcoring.jp

 15 一般
 事項
 
  入会時に必要な手続きや入会金等はどうな
 りますか?


  入会にあたっては、「入会申込書」を提出してください。
 会員には正会員と特別会員があります。
 正会員は、本調査法により調査を実施する調査会社、特別会員は、
 本調査法により圧縮強度試験を実施する公的試験機関となります。
 理事会の承認を得た後、正会員として入会の場合は、協会と実施
 許諾契約を結びます。
  基本技術講習会(6月)を受けた後、初めて実際に一連の
 ソフトコアリング技術の調査業務(予備調査、コア採取、梱包・検査
 機関への送付又は自社強度試験、報告書作成等)を行っていただ
 くことができるようになります。

  入会金等は次のとおりです。
   ・初年度:入会金10万円(特別会員は入会金免除)
          年会費5万円

    実施許諾金10万8千円(消費税込、正会員)

   ・2年目以降:年会費5万円

 又、実施本数に応じて実施許諾権行使料が必要となります。
 詳しくは、送付の説明資料でご確認ください。


 16  一般
 事項
 技術講習会はいつごろ開催されるのでしょうか?

 又、「基本技術講習会」と「特別技術講習会」の
 違いは何ですか?



 
  例年、協会員対応の「基本技術講習会」は6月、国土交通省強度
 測定要領対応の「特別技術講習会」は9月下旬から10月上旬に
 開催しています。

  ○ 「基本技術講習会」は、会員を対象とする講習会で、基本技術
  の供与及び普及を目的としています。

  ソフトコアリング技術を実施するためには、本講習会の受講が
  必須となります。(無料)

  ○ 「特別技術講習会」は、「基本技術講習会」を受講修了した、
  会員希望者を対象に、国土交通省の要領に基づいたコンク
  リート構造物の強度測定業務について行われる講習会です。

  新設で、橋長30m以上の橋梁上部工及び下部工を対象とする
  ソフトコアリングよる調査(検査)を行う場合は、本講習会の受講
  が必須となります。(有料)


 17  一般
 事項
  コアマシンは協会で販売しているのでしょうか?
 あれば単価を教えていただけないでしょうか?

  コアマシンは協会では販売しておりませんので、既存のメーカ
 からの購入となります。なお、ビットは小径コアのサイズにあった
 ものを選定する必要があります。

 
 18  一般
 事項
  コア採取や圧縮試験・中性化試験の費用の
 設定に参考となる資料はありますか?


  協会として公表できる資料はありません調査の事前相談、
 見積・発注等に関するお問い合わせは正会員へご連絡くだ
 さい。
 19 適用
範囲
  圧縮強度の適用範囲はありますか?


  圧縮強度の適用範囲は以下のようになります。
   ○ ソフトコアリング  1060N/mm2
   ○ ソフトコアリングC+1070N/mm2

 20 適用
範囲
  上記適用範囲は、「小径コア強度の実測値」の
 ことですか、それとも「補正後の小径コア強度」
 ですか?
  上下限値ともに「補正後の小径コア強度」です。 
 21 適用
範囲
  骨材径の適用範囲はありますか?


  建築分野の技術である「ソフトコアリング」は、
 粗骨材最大寸法Gmax25mm以下であれば実施可能です。

  土木分野の技術である「ソフトコアリングC+」は、Gmax40mmまでが
  適用範囲となっています。


 22 適用
範囲
  プレキャストコンクリート(二次製品)のコア採取
 は可能ですか?


  補正後の小径コア強度がソフトコアリングでは60N/mm2以下、
 ソフトコリングC+では70N/
mm2以下であれば評価可能ですが、
 それらの値を超える場合は適用範囲外となります。
 (ソフトコアリング技術としての強度証明ができません。)


 23 適用
範囲
  HP管内部での作業は可能ですか?
 可能であれば 、コアリング可能な最小内径を教
 えてください。


  1.2m程度の内空があり、人が進入し、コアマシンをセットして作業
 できる状況であれば可能です。

 24 適用
範囲
  上部(天井)のコアリングは可能ですか?


  可能です。
 ただし、湿式でコアリングするので削孔口での吸引などコアリング
 マシンのモーター部に水がかからないような対策が必要です。
 場合によっては防水タイプのコアリングマシンが必要なことも考えら
 れます。


 25 適用
範囲
  コンクリートヒューム管の適用は可能でしょう
 か?



  二次製品についてもコンクリート材質であれば、ソフトコアリング
 あるいはソフトコアリングC+の調査方法で試験可能です。
  ただし、強度が適用範囲外になることがありますので評価の取扱
 いに注意が必要です。なお、適用範囲外での実施は補正データが
 ないため参考値になります。

 
 26 適用
範囲
  骨材に高炉スラグを使用している場合の試験
 適用は可能でしょうか?
 

  高炉スラグ骨材を用いたコンクリートの強度補正式を協会として
 持ち合わせておりませんので、試験結果を得ることはできますが、
 その値は適用範囲外となります。

 
 27 適用
範囲
  二次製品の骨材を含まないグラウトに対する
 強度試験、中性化試験の適用は可能でしょう
 か?

  又、モルタル、コンクリートブロック(CB)の
 適用は可能でしょうか?


  粗骨材を含まないグラウト、モルタル、コンクリートブロック(CB)
 は、強度試験、中性化試験共、適用範囲外です。

  粗骨材最大寸法が適用範囲内(ソフトコアリング:25mm、ソフト
 コアリングC+および新設構造物への小径コアの適用技術:40mm
 のコンクリートであれば適用可能です。
  コンクリートとモルタルの違いは粗骨材(5mm網ふるいに質量で
 85%以上とどまる骨材)の有無ですので、砕石1505や同1305
 用いたコンクリートであっても適用可能となります。

 28 適用
範囲
  51-23-20Mの中庸熱セメント配合のコンク
 リートにソフトコアリングは適用できますか?


 
  適用できます。

    ○ ソフトコアリングによる場合
      ・補正後強度が60N/mm2以下:建築センターの審査証明の
                          適用範囲内
      ・補正後強度が60~80N/mm2:同上適用範囲外だが
                          補正式を使用可能なこと
                          は開発会社が確認済み

    ○ ソフトコアリングCによる場合
      ・補正後強度が10~70N/mm2の普通コンが土研センター
       審査証明の適用範囲

                      (いずれもセメント種類は無関係)


 29 適用
範囲
  石灰石砕石を使用したコンクリートに適用でき
 ますか?


  石灰石砕石を用いたコンクリートでも結果に差異がないことを
 確認しています。


 30 適用
範囲
  コアの形状寸法でEPMA分析は可能ですか?

  本技術の対象範囲外です。

 31 適用
範囲
  圧縮強度試験と併せて静弾性係数試験(ヤング
 係数、ポアソン比)の実施は可能でしょうか?


  実験事例はありますが、精度技術等が確立されていないため
 実施できません。小径コアを用いて圧縮強度と同時に静弾性係数
 を測定することに実験的に取り組みましたが、測定値のバラツキが
 大きく、精度に対する保証ができません。


 32 適用
範囲
  採取コアからW/Cを推定できるのでしょうか?


  通常の直径100mmとの比較検討事例はありませんので、分析
 試料の量や取扱いなどにより、結果のばらつきに影響する可能性
 があります。 
  W/Cの推定は、ソフトコアリング協会の保有技術ではありません、
 従来から一般的に行われている方法にしたがって実施してください。

 33 適用
範囲
  残存膨張量試験を行うことは可能でしょうか?


  小径コアによる残存膨張量試験を実施した論文がありますが、
 ソフトコアリング技術の対象外です。
 34 調査   一般的な調査で行う具体的な作業内容を教え
 てください。



  鉄筋探査、コア採取、採取跡補修(孔埋め)、圧縮強度試験、中性
 化試験を行います。その他に塩分試験も行えますが、一般的には
 オプションで行う場合が多くなります。


 35  供試体   元請から小径コア(φ30mm)を支給されまた。
 当社は協会員ではありませんが、ソフトコアリン
 グによる強度試験を実施できますか?



  ソフトコアリング技術は開発3社から実施許諾を得た協会員が
 実施できる技術です。このため、小径コア採取作業も含めて、調査、
 圧縮試験は、会員により実施する必要があります。
  協会会員は、技術水準を維持し、保全改修工事の品質向上に
 努めています。

  また、ソフトコアリング技術で取り扱う小径コアの直径はソフトコア
 リングでφ18㎜~φ26㎜、C+
φ23.5φ26.5㎜であり、
 φ30mmはソフトコアリング技術の適用対象外です。

 36  供試体   ソフトコアリングとソフトコアリングC+の供試体
 寸法について教えてください。


  ソフトコアリングとソフトコアリングC+では、供試体の直径が異なり
 ます。前者はφ18㎜~φ26㎜、後者は
φ23.5~φ26.5㎜です。 
 37  供試体   採取したコアの直径がφ30mmの場合、表面
 を研磨してφ25mmとすればソフトコアリング技術
 を適用できますか?


  研磨の過程で粗骨材が緩むおそれがあります。また、過去に
 検討事例もありません。研磨による寸法調整は不可であり、所定の
 直径のコアを採取してください。

 38  供試体   小径コア強度の深さ方向の分布について教え
 てください。


  表層部から深さ20cm範囲では明確な強度差がないことが確認さ
 れています。そこで、構造体の損傷をできるだけ少なくするために、
 ソフトコアリングでは基本的に表層部分より採取した供試体で構造
 体強度を評価することを推奨しています。しかし、実際には表面劣
 化が生じている場合などもあるため、個々のケースに応じて採取深
 さを決定する必要があります。

 39  供試体   なぜできるだけ表層部から供試体を切り出す
 ようにさせているのですか?



   局所的な品質不良や劣化進行のおそれがある表層部から切り出
 した小径コアを試験に供することで、構造体コンクリートを安全側に
 評価するためです。ただし、供試体切り出しに際しては、上記表層
 部からの採取よりも、内部欠陥や大きな粗骨材を避けることを優先
 させてください。
40 供試体   コンクリート打設後14日以内ではコア採取が
 できないとされていますが、どの程度の強度があ
 れば採取可能ですか? 
  コアの寸法が小さく、φ100mmコアと比べてコア採取による構造
 体に与える損傷も小さいので、
1015N/mm2程度の強度が確保
 されていれば実用上問題がないと思われます。
  微破壊・非破壊試験によるコンクリート構造物の強度測定要領()
 でもP2の表2に、強度10N/
mm2以上より可能(コンクリートの配合
 によるが目安として打設日から1週間以降。)との採取時期の記載
 があります。

 
41 供試体   1本の小径コアから2本の供試体を切り出して
 、試験に供してもよいのですか? 
  1本のコアから2本の供試体を作ることはNGです。
 審査証明取得時に提出した技術資料の内容との整合性を図るため
 に、1本のコアからは1本の供試体を切り出して下さい。

42 供試体   コア採取時にサンプルが折れてしまった場合、
 どう対応すればよいですか?


 
  折れないで採取できた部分から、規定の大きさで供試体が加工
 できれば問題ありません。強度が極端に低い場合には細かく折れ
 てしまうことがありますので、10N/mm2以下の強度のコンクリートは
 適用外としています。

43 供試体   採取した小口径コアの途中に明らかに25㎜の
 粗骨材が丸々入ったとしたら、どのような扱いを
 するのでしょうか?

  圧縮強度試験用供試体を切り出す際に、そのような「粗骨材が
 丸々入った」部分は避けるように切り出します。

44 供試体   研磨による供試体の端面処理はできないので
 しょうか?



  研磨による方法も、実験を行い検討しましたが、平滑度の問題と
 推定されますが、圧縮強度のバラツキも大きく、その値も小さくなり
 ます。協会としては、現時点で研磨は認めていません。
  ただし、研磨の機械や方法を改良することで現状の問題点を解決
 できるのであれば、いずれ適用できる可能はあります。


45 供試体   切り出した小径コアにジャンカ等の空隙がある
 場合や採取中に折れた場合の対処はどうすれば
 よいのですか?

  状況に応じて対処の方法は異なります。空隙のない供試体長さ
 が十分確保されており、試験に供することができると判断されれば
 よいですが、供することができないと判断されれば、再度コアを抜き
 直す必要があります。

46 供試体   採取したコアの表層部から1cmを除いた部分を
 圧縮試験に供するように切り出すこととの説明が
 ありました が、それは何故ですか?

  コアボーリング開始時のドリルがコンクリー卜表面と接触する
 ときにわずかなぶれが生じ、採取したコアの表層部から1cmの部分
 に若干曲がりが生じることがあるためです。

47 供試体   供試体の切断方法について教えてください。

  通常のコア切断機では、供試体の固定治具とダイヤモンドカッター
 の刃の距離が離れているため、折れや欠けが発生しやすくなりま
 す。よって、スリットのないリムタイプで刃厚の薄いブレードの使用を
 推奨します。

 
48 供試体   採取した小径コアからの供試体の切出し方法
 について、[断面内に粗骨材が多く含まれる部分
 を避ける]とありますが、具体的な基準はありま
 すか?

  具体的な基準はありません。ただし粗骨材がコアの全断面に
 わたって介在する部分については避ける必要があります。
 採取位置が選定できるように余裕を見て長めに採取することを推奨
 します。

49 供試体   キャッピングの方法について教えてください。

  硫黄キャッピングを原則としますが、作業性・作業員の健康管理を
 考慮して、石膏キャッピングも適用可能としています。
  石膏キャッピングでは、下村石膏(ゾーストン、ニューゾーストン)、
 サンエス石膏(ニュージップストーン)等が推奨できます。
  石膏キャッピングの場合には、強度発現の観点から圧縮試験は
 翌日以降が望ましく、最短でも4時間以上経過してから行うように
 してください。
  なお、上記以外で実績のない石膏を使用する場合には、所定の
 強度が得られることを確認する必要があります。

50 供試体   供試体の高さの測定はキャッピングをする前で
 しょうか、後でしょうか?

  供試体の高さの測定は、
 ソフトコアリング(建築)の場合、キャッピング後に、又、
 ソフトコアリングC+(土木)の場合、キャッピングの前に測定します。


51 供試体   キャッピングは硫黄キャッピングに限られます
 か?

  硫黄キャッピングを原則としますが、作業性・作業員の健康管理を
 考慮して 、石膏キャッピングも適用可能としています。
 ただし、石膏キャッピングの場合には、強度発現の観点から圧縮
 試験は翌日以降が望ましいです。


52 強度試験   圧縮試験機は、一般的なコンクリート用の耐圧
 機を用いてもよいのですか? 
  通常の軸圧縮試験機です。ただし、小径コアは試験時の最大
 荷重も小さくなりますので、一般には50kN程度のレンジを持つもの
 を使用しています。なお、秤量が大きな試験機を用いる場合には、
 2050kN程度のロードセルを使用して、試験機の指示値とは別に
 荷重を測定する必要があります。また、球面座には特別な配盧が
 必要で、一般の圧縮試験機用をそのまま使用することは問題があ
 ります。

53 強度試験   特殊な試験機(治具)が必要ですか?    球面座は、セメント物理試験(JIS R 5201)の圧縮試験用の球面座
 や小径コア専用の治具が使用できます。研究会では鋼球径15mm
 
程度の球面座を推奨しています。なお、原則、ロードセルの球座を
 使用することはできませんが、やむを得ず使用する場合には、球面
 座として適切に機能することを確認する必要があります。
 
54 強度試験   載荷速度に関して、「ソフトコアリングC+」と
 「ソフトコアリング」との相違を教えて下さい。
  載荷方法(速度)は、JISの試験方法に合せて荷重制御を基本とし
 ますが、各審査時期とJISの変更時期の関係から載荷速度に違い
 があります。
   ○ ソフトコアリング:荷重制御(標準0.25N/
mm2/s)
   ○ ソフトコアリングC+:荷重制御(標準0.6N/mm2/s)
  なお、ソフトコアリングでは、上記の荷重制御に加えて、変位制御
  (0.71.7mm/min)による載荷方法も適用できます。 


55 強度試験   材齢28日の強度確認をしたのですが、28
 以降の採取が望ましいのですか?
  材齢26日に採取して、2日後の28日に強度
 試験を実施することになるのですか?
  また、この場合の養生方法はどうすればよい
 のですか? 


  28日材齢での実強度試験を求められているのであれば、試験日
 の数日前(試験準備可能期間)に採取し、封緘養生を行い、28
 に試験実施することになります。
  コア採取日から強度試験日までの期間が長い場合には、新設構
 造物の検査用の封緘養生(ラップ+濡れ紙+ビニール袋)を行って
 ください。
 (参考)
   設計基準強度に対する新設構造物の実強度確認を目的とする
  ならばできるだけ材齢28日以降での試験を発注者に了解を得て
  実施するほうがよいと思います。試験ロットの材齢が部分的に
  違っている場合は最短の材齢が28日以上になるようにします。
  28日に特定して試験することは、現実的に難しい場合が多いと
  思われます。
 
56 強度試験   公的機関で圧縮試験を行う場合のデータ
 シー卜の書式はありますか?
  強度試験のデータシートの記載事項はφ100mmコアと同様で、
 試験機関の押印がされます。また、 データシー卜中に本技術が
 ()日本建築センターおよび()土木研究センターの技術審査
 証明を取得している旨が記載されます。

57 強度試験   圧縮試験成績書に第三者機関の証明が不要
 な場合は、正会員が他の正会員から依頼を受
 けて試 験を行うことができるのですか?

  正会員の圧縮試験依頼を受諾できるのは特別会員に限られてい
 ますので(定款第7)、正会員が他の正会員からの依頼を受けて
 試験を行うことはできません。

58 強度試験   圧縮強度試験結果のばらつきは通常どの
 程度でしょうか?
  構造体の部位による実強度のばらつきや供試体の種類や状態に
 よるばらつき等が複雑に影響しますので、一概に圧縮強度試験結
 果のバラツキが、どの程度かは言及できません。実験室レベルの
 非常に管理された条件で、φ100mm標準コアとφ25mm小径コア
 の比較・分析から以下の精度を確認しています。
 ・標準コア3本の平均値の信頼率95%の評価で±4N/
mm2に対応
  するのは小径コア6(標準コアの2倍の本数が必要)
 これまでの調査や試験結果による実績として、標準偏差±5N/
mm2 
 程度ではないかと思います。

59 強度試験   圧縮強度試験機械は、どの程度の秤量のもの
 がよいのでしょうか?
  また、試験に関しては、試験器具の保有者に
 依頼してもよいのでしょうか?

  会員で自社試験ができない場合は、特別会員に試料を送付して
 試験を実施します。
  圧縮試験機は最大荷重で50kN程度で十分です。秤量の大きな
 試験機を用いる場合は、50KNのロードセルを介在させて試験をする
 必要があります。その時、小径コアにあった球面座を用意する必要
 があります。 

 
60 強度試験   異常値の棄却検定には、破壊形状による棄却
 検定と統計処理による棄却検定がありますが、
 破壊形状による棄却検定とは、破壊形状が(c)
 または(d)となった供試体を異常値として統計処
 理 (グラッブスの方法)に用いないことなのか、
 もしくは統計処理(グラッブスの方法)を行うため、
 破壊形状を考慮することを破壊形状による棄却
 検定と呼ぶのでしょうか?
  また、棄却検定を行う場合にどのようなことを
 考慮したらよいのでしょうか?

  異常値の棄却は破壊形状の判断ではなくGrubbsの方法によって
 行ってください。
  これは、技術講習会や特別講習会でも指導しているように、破壊
 形状による異常値棄却では、どうしても技術者の主観の入る余地が
 あるためです。破壊形状については、異常値として棄却された結果
 の検討材料として活用してください。



61 強度試験   耐震診断における推定強度算出のためにソフト
 コアリングを採用する場合、棄却検定を実施して
 もよいのでしょうか。
  なお、技術情報:No.2(2003/3/17)Q4には、
 「実務上は、あまりデータを都合よく棄却すること
 は…(中略)…2本の平均値で評価しています」
 との表記があります。


  棄却検定を行ってください。
  技術情報:No.2(2003/3/17)の当該部分では、2本の小径コアで
 1本の柱の強度を評価するケースについて記されており、試料数が
 2本の場合は標準偏差を求められないためグラッブスの方法を適用
 できません。また、破壊形状で棄却検定を行った場合、技術資料に
 もあるように「危険側の評価をする」可能性があります。そのため、
 「2本の平均値で評価しています」との表記になっています。


62 強度試験   「グラッブスによる異常値の検定」による棄却
 検定は一般的な手法でしょうか?


  グラッブス(またはグラブス:Grubbs)の検定方法は、
 JIS Z 8402-2:1999
(測定方法及び測定結果の精確さ
 (真度及び精度)_第2部:標準測定方法の併行精度及び再現精度
 を求めるための基本的方法)の7.3.4項に記載されており、日本建築
 学会の試験規格であるJASS5T-608(電磁誘導法によるコンクリート
 中の鉄筋位置の測定方法の棄却検定手法として採用されています。
 
従って、一般的な手法と考えます。

【 建築・土木共通 編 】