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ソフトコアリングは小径コアによるコンクリート構造物の強度試験技術です。

一般社団法人ソフトコアリング協会

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FAQ 共通編

一般事項

 No.  質 問  回 答
 1  ソフトコアリング技術とはどのような技術ですか?   「小径コアを用いたコンクリート構造物の強度調査方法」です。
 2   調査は誰が行うのですか?   銭高組、前田建設工業、日本国土開発の開発3社(研究会)と その3社から実施許諾を得たソフトコアリング協会員が行うことができます。
 ソフトコアリング協会員は、「建設技術審査証明報告書」に記された3社の教育・技術指導(講習会等)を受けており、本調査を実施できる技術と権利を有しています。
 3
 コンサルタント会社です。
ソフトコアリングによるコンクリートの強度調査の相談や依頼はどのようにすればいいのですか?
 当協会ホームページの「会員紹介」をご覧ください。
「五十音順」「地域別」があります。 尚、一般的なコストについてのご質問等も会員(正会員)にお問合せください。
 4   技術の概要が分かるパンフレット等はありませんか?  パンフレットとして、「ソフトコアリング(建築)」及び「ソフトコアリングC+(土木)」があります。協会までご連絡ください。尚、パンフレット画像は、当協会ホームページ「技術情報」に掲載しています。
 「建設技術審査証明報告書」(冊子)については、このページの№13をご覧ください。
 5
 圧縮試験はどこで行うのですか?  銭高組、前田建設工業、日本国土開発の開発3社と、その3社から実施許諾を得たソフトコアリング協会員が行うことができます。
 その中でもソフトコアリング協会員の「特別会員」は公的機関ですので発行する試験成績書に公的証明が得られます。特別会員は、 2020年10月現在10機関です。
   ・(一財)秋田県建設技術・工業材料試験センター
   ・(一財)茨城県建設技術管理センター
   ・(一社)建材技術センター
   ・(一財)建材試験センター
   ・(一社)建築研究振興協会
   ・(一財)東海技術センター
   ・(公財)東京都 防災・建築まちづくりセンター
   ・(一財)日本品質保証機構
   ・(一財)広島県環境保健協会
   ・(一社)三重県建設資材試験センター

「正会員」では、自社で採取したコアを、特別会員へ圧縮強度試験を依頼する、もしくは自社で実施する場合と、 コンクリートの圧縮強度試験に関してISO/IEO17025への適合審査を行いJIS法に基づく試験事業者として登録されている正会員が、他の正会員が採取したコアを、 依頼されて圧縮強度試験する場合とがあります。
 6   JIS規格(JIS A 1107)との関係について教えてください。  通常の構造体コンクリー卜強度調査で用いるコアの採取方法、 ならびに圧縮試験に関するJIS規格としては、JIS A 1107があげられます。
 同JISでは供試体の直径について「一般に粗骨材の最大寸法の3倍以下としてはならない」との規定がありますが、ソフトコアリングで用いる小径コアは、このJIS規格に縛られることなく、
別途審査認定されたコンクリート強度の調査方法です。 ソフトコアリング、ソフトコアリングC+共に、供試体の直径が小径のため、この部分のJISの規定は適用されません。
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○ ソフトコアリング
  粗骨材最大寸法: 25㎜以下
  供試体直径: 18~26㎜
  供試体高さ: 原則直径の2倍(h/d=1.5~2.2)
----------------------------------------------------
○ ソフトコアリングC+
  粗骨材最大寸法: 40㎜以下
  供試体直径: 23.5~26.5㎜
  供試体高さ: 直径の2倍(h/d=2)
 7
 この強度調査法は、JIS A 1107(コンクリートからのコア及びはりの切取り方法並びに強度試験方法)と同程度の信頼性があるのですか?  JIS A 1107と同程度の精度で構造体コンクリート強度を推定できることが、(一財)日本建築センター(BCJ-審査証明-73)、および(一財)土木研究センター(建技審証第0317号)から「建設技術審査証明」を取得、証明されています。
 8   審査証明に示される適用範囲は?  適用範囲は次のようになります。
○ 「ソフトコアリング」(建築構造物適用技術)
 ・圧縮強度測定
  推定圧縮強度が60N/mm2以下
  粗骨材の最大寸法25mm以下
  尚、塩化物イオン量測定、及び中性化深さ測定はソフトコアリングC+に準じて行います。
       (→Q&A[建築編]の5を参照)
○ 「ソフトコアリングC+」(土木構造物適用技術)
 ・圧縮強度測定
  推定圧縮強度範囲:10~70N/mm2
  粗骨材の最大寸法:40mm以下
 ・塩化物イオン量測定
  粗骨材の最大寸法:40mm以下
 ・中性化深さ測定
  粗骨材の最大寸法:40mm以下
 9
 圧縮強度補正値が適用範囲を外れる場合、公的証明は発行されますか?  報告書の発行はされます。ただし、「圧縮強度補正値が適用範囲を外れたため、参考値扱いである」旨が報告書に記載されます。
 10   「建設技術審査証明(建築技術)報告書」 (ソフトコアリング)<日本建築センター>で証明された圧縮強度の測定精度の内容はどのようなものですか?  以下に審査証明報告書からの<抜粋>を示します。

・建物の特定部分の構造体コンクリートの圧縮強度を h/d=2の小径コア3本で推定した場合、圧縮強度の母標準偏差が0であるとして、 圧縮強度の推定値の信頼区間は、信頼率95%で、±3~±4N/mm2、信頼率80%で、±2~±2.5N/mm2の範囲に収まる。
・建物の広い領域の構造体コンクリートの圧縮強度を推定する場合、構造体コンクリートの圧縮強度の母標準偏差が4N/㎟程度 であるとして、Φ100コアを3箇所から各1本ずつ採取した場合と、小径コアを6箇所から各1本ずつ採取した場合の推定精度が同程度になる。 母標準偏差が4N/mm2より大きい場合には、小径コアによる推定精度の方が良くなる。
 11
 「建設技術審査証明報告書」  (ソフトコアリングC+)<土木研究センター>で証明された圧縮強度の測定精度の内容はどのようなものですか?   以下に審査証明報告書(証明書)からの<抜粋>を示します。

 ・実験結果によれば、Φ25mmの小径コアの圧縮強度の平均値から2N/mm2を減じればΦ100のコア供試体の強度に換算でき、 また、通常の構造物のコンクリート強度の一般的なばらつきの範囲(標準偏差が5N/mm2程度)では、小径コア供試体6本による 圧縮強度の推定精度は、Φ100のコア供試体3本による推定精度と同等であった。
すなわち、Φ25の小径コア供試体を用いても、供試体の本数を適切に選定することにより、Φ100㎟のコア供試体を用いる方法 と同等の測定精度が得られることが確認された。
 12   正会員です。
「ソフトコアリング」と「ソフトコアリングC+」では、供試体の直径が同じ25mmでも推定式が異なるため、 補正後の圧縮強度が若干異なります。今後、両者の推定式が一本化されることはあるのですか?
 審査機関及び適用対象が建築と土木で異なることから、一本化する予定はありません。
ご質問のように、供試体径25mmの小径コアについては、「ソフトコアリング」と「ソフトコアリングC+」で推定式が異なりますので、 お間違いのないよう、明確に使い分けて下さい。
 13
 「審査証明報告書」(建築:ソフトコアリング、及び土木:ソフトコアリングC+)は、入手可能ですか?  当協会ホームページお問い合わせからご連絡いただければ、送付いたします。(実費有料)
 14   調査会社です。
ソフトコアリング調査を今後業務として実施したいので入会を検討しています。説明資料等があればほしいのですが?
 当協会ホームページお問い合わせから資料請求をしてください。 関係資料を送付します。
 15
 入会時に必要な手続きや入会金等はどうなりますか?  入会にあたっては、「入会申込書」を提出してください。
 会員には正会員と特別会員があります。正会員は、本調査法により調査を実施する調査会社、特別会員は、本調査法により圧縮強度試験を実施する公的試験機関となります。
 理事会の承認を得た後、正会員として入会の場合は、協会と実施許諾契約を結びます。
 基本技術講習会(6月)を受けた後、初めて実際に一連のソフトコアリング技術の調査業務(予備調査、コア採取、梱包・検査機関への送付又は自社強度試験、報告書作成等) を行っていただくことができるようになります。入会金等は次のとおりです。
 ・初年度:入会金10万円(特別会員は入会金免除)、年会費5万円実施許諾金11万円(消費税込、正会員)
 ・2年目以降:年会費5万円又、実施本数に応じて実施許諾権行使料が必要となります。
詳しくは、送付の説明資料でご確認ください。
 16   技術講習会はいつごろ開催されるのでしょうか? 又、「基本技術講習会」と「特別技術講習会」の違いは何ですか?  例年、協会員対応の「基本技術講習会」は6月、国土交通省強度測定要領対応の「特別技術講習会」は9月下旬から10月上旬に開催しています。
 ○ 「基本技術講習会」は、会員を対象とする講習会で、基本技術の供与及び普及を目的としています。 ソフトコアリング技術を実施するためには、本講習会の受講が必須となります。(無料)
 ○ 「特別技術講習会」は、「基本技術講習会」を受講修了した、会員希望者を対象に、国土交通省の要領に基づいたコンクリート構造物の強度測定業務について行われる講習会です。
新設で、橋長30m以上の橋梁上部工及び下部工を対象とするソフトコアリングよる調査(検査)を行う場合は、本講習会の受講が必須となります。(有料)
 17
 コアマシンは協会で販売しているのでしょうか?あれば単価を教えていただけないでしょうか?  コアマシンは協会では販売しておりませんので、既存のメーカからの購入となります。なお、ビットは小径コアのサイズにあったものを選定する必要があります。
 18   コア採取や圧縮試験・中性化試験の費用の設定に参考となる資料はありますか?  協会として公表できる資料はありません。調査の事前相談、見積・発注等に関するお問い合わせは正会員へご連絡ください。

適用範囲

 No.  質 問  回 答
 19   圧縮強度の適用範囲はありますか?   圧縮強度の適用範囲は以下のようになります。(No.8参照)
   ○ ソフトコアリング :10~60N/mm2
   ○ ソフトコアリングC+:10~70N/mm2
 20   上記適用範囲は、「小径コア強度の実測値」のことですか、それとも「補正後の小径コア強度」ですか?   上下限値ともに「補正後の小径コア強度」です。
 21   骨材径の適用範囲はありますか?   建築分野の技術である「ソフトコアリング」は、粗骨材最大寸法Gmaxが25mm以下であれば実施可能です。
土木分野の技術である「ソフトコアリングC+」は、Gmax40mmまでが適用範囲となっています。(No.8参照)
   ○ ソフトコアリング :10~60N/mm2
   ○ ソフトコアリングC+:10~70N/mm2
 22   プレキャストコンクリート(二次製品)のコア採取は可能ですか?   補正後の小径コア強度がソフトコアリングでは60N/mm2以下、 ソフトコリングC+では70N/mm2以下であれば評価可能ですが、それらの値を超える場合は適用範囲外となります。 (ソフトコアリング技術としての強度証明ができません。)
 23   HP管内部での作業は可能ですか?可能であれば 、コアリング可能な最小内径を教えてください。   1.2m程度の内空があり、人が進入し、コアマシンをセットして作業できる状況であれば可能です。
 24   上部(天井)のコアリングは可能ですか?   可能です。
 ただし、湿式でコアリングするので削孔口での吸引などコアリングマシンのモーター部に水がかからないような対策が必要です。 場合によっては防水タイプのコアリングマシンが必要なことも考えられます。
 25   コンクリートヒューム管の適用は可能でしょうか?   二次製品についてもコンクリート材質であれば、ソフトコアリングあるいはソフトコアリングC+の調査方法で試験可能です。 ただし、強度が適用範囲外になることがありますので評価の取扱いに注意が必要です。なお、適用範囲外での実施は補正データがないため参考値になります。
 26   骨材に高炉スラグを使用している場合の試験適用は可能でしょうか?   高炉スラグ骨材を用いたコンクリートの強度補正式を協会として 持ち合わせておりませんので、試験結果を得ることはできますが、その値は適用範囲外となります。
 27   二次製品の骨材を含まないグラウトに対する強度試験、中性化試験の適用は可能でしょうか?
又、モルタル、コンクリートブロック(CB)の適用は可能でしょうか?
  粗骨材を含まないグラウト、モルタル、コンクリートブロック(CB)は、強度試験、中性化試験共、適用範囲外です。
粗骨材最大寸法が適用範囲内(ソフトコアリング:25mm、ソフトコアリングC+および新設構造物への小径コアの適用技術:40mm)のコンクリートであれば適用可能です。
コンクリートとモルタルの違いは粗骨材(5mm網ふるいに質量で85%以上とどまる骨材)の有無ですので、砕石1505や同1305を用いたコンクリートであっても適用可能となります。
 28   51-23-20Mの中庸熱セメント配合のコンクリートにソフトコアリングは適用できますか?   適用できます。
 ○ ソフトコアリングによる場合
  ・補正後強度が60N/mm2以下:(一財)日本建築センターの審査証明の適用範囲内
  ・補正後強度が60~80N/mm2:同上適用範囲外だが補正式を使用可能なことは開発会社が確認済み
 ○ ソフトコアリングC+による場合
  ・補正後強度が10~70N/mm2の普通コンが(一財)土木研究センター審査証明の適用範囲いずれもセメント種類は無関係)
 29   石灰石砕石を使用したコンクリートに適用できますか?   石灰石砕石を用いたコンクリートでも結果に差異がないことを確認しています。
 30   コアの形状寸法でEPMA分析は可能ですか?   本技術の対象範囲外です。
 31   圧縮強度試験と併せて静弾性係数試験(ヤング係数、ポアソン比)の実施は可能でしょうか?   実験事例はありますが、精度技術等が確立されていないため実施できません。 小径コアを用いて圧縮強度と同時に静弾性係数を測定することに実験的に取り組みましたが、測定値のバラツキが大きく、精度に対する保証ができません。
 32   採取コアからW/Cを推定できるのでしょうか?   通常の直径100mmとの比較検討事例はありませんので、 分析試料の量や取扱いなどにより、結果のばらつきに影響する可能性があります。W/Cの推定は、ソフトコアリング協会の保有技術ではありません、 従来から一般的に行われている方法にしたがって実施してください。
 33   残存膨張量試験を行うことは可能でしょうか?   小径コアによる残存膨張量試験を実施した論文がありますが、ソフトコアリング技術の対象外です。
調査

 No.  質 問  回 答
 34   一般的な調査で行う具体的な作業内容を教えてください。   鉄筋探査、コア採取、採取跡補修(孔埋め)、圧縮強度試験、中性化試験を行います。 その他に塩分試験も行えますが、一般的にはオプションで行う場合が多くなります。
供試体

 No.  質 問  回 答
 35   元請から小径コア(φ30mm)を支給されました。当社は協会員ではありませんが、 ソフトコアリングによる強度試験を実施できますか?   ソフトコアリング技術は開発3社から実施許諾を得た協会員が実施できる技術です。このため、小径コア採取作業も含めて、調査、圧縮試験は、会員により実施する必要があります。協会会員は、技術水準を維持し、保全改修工事の品質向上に 努めています。また、ソフトコアリング技術で取り扱う小径コアの直径はフトコアリングでφ18mm~φ26mm、C+でφ23.5mm~φ26.5mmであり、φ30mmはソフトコアリング技術の適用対象外です。
 36   ソフトコアリングとソフトコアリングC+の供試体寸法について教えてください。   ソフトコアリングとソフトコアリングC+では、供試体の直径が異なります。 前者はφ18mm~φ26mm、後者はφ23.5mm~φ26.5mmです。
 37   採取したコアの直径がφ30mmの場合、表面を研磨してφ25mmとすればソフトコアリング技術を適用できますか?   研磨の過程で粗骨材が緩むおそれがあります。また、過去に検討事例もありません。研磨による寸法調整は不可であり、所定の直径のコアを採取してください。
 38  小径コア強度の深さ方向の分布について教えてください。   表層部から深さ20cm範囲では明確な強度差がないことが確認されています。 そこで、構造体の損傷をできるだけ少なくするために、ソフトコアリングでは基本的に表層部分より採取した供試体で構造体強度を評価することを推奨しています。 しかし、実際には表面劣化が生じている場合などもあるため、個々のケースに応じて採取深さを決定する必要があります。
 39   なぜできるだけ表層部から供試体を切り出すようにさせているのですか?   局所的な品質不良や劣化進行のおそれがある表層部から切り出した小径コアを試験に供することで、 構造体コンクリートを安全側に評価するためです。ただし、供試体切り出しに際しては、上記表層部からの採取よりも、 内部欠陥や大きな粗骨材を避けることを優先させてください。
 40   コンクリート打設後14日以内ではコア採取ができないとされていますが、どの程度の強度があれば採取可能ですか?   コアの寸法が小さく、φ100mmコアと比べてコア採取に よる構造体に与える損傷も小さいので、 10~15N/mm2程度の強度が確保されていれば実用上問題がないと思われます。 微破壊・非破壊試験によるコンクリート構造物の強度測定要領(案)(H21版)でもP2の表2に、強度10N/mm2以上より 可能(コンクリートの配合によるが目安として打設日から1週間以降。)との採取時期の記載があります。
 41   1本の小径コアから2本の供試体を切り出して、試験に供してもよいのですか?   1本のコアから2本の供試体を作ることはNGです。審査証明取得時に提出した技術資料の内容 との整合性を図るために、1本のコアからは1本の供試体を切り出して下さい。
 42   コア採取時にサンプルが折れてしまった場合、 どう対応すればよいですか?   折れないで採取できた部分から、 規定の大きさで供試体が加工できれば問題ありません。強度が極端に低い場合には細かく折れてしまうことがありますので、 10N/mm2以下の強度のコンクリートはソフトコアリングにおいては、構造体強度は10N/mm2未満と判断、ソフトコアリングC+ においては、適用外としています。
 43   採取した小口径コアの途中に明らかに25㎜の粗骨材が丸々入ったとしたら、どのような扱いをするのでしょうか?   圧縮強度試験用供試体を切り出す際に、そのような「粗骨材が丸々入った」部分は避けるように切り出します。
 44   研磨による供試体の端面処理はできないのでしょうか?   研磨による方法も、実験を行い検討しましたが、 平滑度の問題と推定されますが、圧縮強度のバラツキも大きく、その値も小さくなります。 協会としては、現時点で研磨は認めていません。ただし、研磨の機械や方法を改良することで現状の問題点を解決できるのであれば、いずれ適用できる可能はあります。
 45   切り出した小径コアにジャンカ等の空隙がある場合や採取中に折れた場合の対処はどうすればよいのですか?   状況に応じて対処の方法は異なります。空隙のない供試体長さが十分確保されており、 試験に供することができると判断されればよいですが、供することができないと判断されれば、再度コアを抜き直す必要があります。
 46   採取したコアの表層部から1cmを除いた部分を圧縮試験に供するように切り出すこととの説明がありましたが、それは何故ですか?   コアボーリング開始時のドリルがコンクリー卜表面と接触するときにわずかなぶれが生じ、採取したコアの表層部から1cmの部分に若干曲がりが生じることがあるためです。
 47   供試体の切断方法について教えてください。   通常のコア切断機では、供試体の固定治具とダイヤモンドカッターの刃の距離が離れているため、折れや欠けが発生しやすくなります。 よって、スリットのないリムタイプで刃厚の薄いブレードの使用を推奨します。
 48   採取した小径コアからの供試体の切出し方法について、[断面内に粗骨材が多く含まれる部分を避ける]とありますが、 具体的な基準はありますか?   具体的な基準はありません。ただし粗骨材がコアの全断面にわたって介在する部分については避ける必要があります。
 採取位置が選定できるように余裕を見て長めに採取することを推奨します。
 49   キャッピングは硫黄キャッピングに限られますか?   硫黄キャッピングを原則としますが、作業性・作業員の健康管理を考慮して、石膏キャッピングも適用可能としています。
石膏キャッピングでは、下村石膏(ゾーストン、ニューゾーストン)、サンエス石膏(ニュージップストーン)等が推奨できます。石膏キャッピングの場合には、強度発現の観点から圧縮試験は翌日以降が望ましく、 最短でも4時間以上経過してから行うようにしてください。  なお、上記以外で実績のない石膏を使用する場合には、所定の強度が得られることを確認する必要があります。
 50   供試体の高さの測定はキャッピングをする前でしょうか、後でしょうか?   供試体の高さの測定は、ソフトコアリング(建築)の場合、キャッピング後に、又、ソフトコアリングC+(土木)の場合、 キャッピングの前に測定します。
強度試験

 No.  質 問  回 答
 51   圧縮試験機は、一般的なコンクリート 用の耐圧機を用いてもよいのですか?   通常の―軸圧縮試験機です。ただし、小径コアは試験時の最大荷重も小さくなりますので、一般には50kN程度のレンジを持つものを使用しています。 なお、秤量が大きな試験機を用いる場合には、20~50kN程度のロードセルを使用して、試験機の指示値とは別に荷重を測定する必要があります。また、球面座には特別な配慮が必要で、 一般の圧縮試験機用をそのまま使用することは問題があります。
 52   特殊な試験機(治具)が必要ですか?   球面座は、セメント物理試験(JIS R 5201)の圧縮試験用の球面座や小径コア専用の治具が使用できます。 研究会では鋼球径15mm程度の球面座を推奨しています。なお、原則、ロードセルの球座を使用することはできませんが、やむを得ず使用する場合には、 球面座として適切に機能することを確認する必要があります。
 53   載荷速度に関して、「ソフトコアリングC+」と 「ソフトコアリング」との相違を教えて下さい。   載荷方法(速度)は、JISの試験方法に合せて荷重制御を基本としますが、各審査時期とJISの変更時期の関係から載荷速度に違いがあります。
○ ソフトコアリング:荷重制御(標準0.25N/mm2/s)
○ ソフトコアリングC+:荷重制御(標準0.6N/mm2/s)
  なお、ソフトコアリングでは、上記の荷重制御に加えて、変位制御
  (0.7~1.7mm/min)による載荷方法も適用できます。
 54   材齢28日の強度確認をしたのですが、28日以降の 採取が望ましいのですか?
材齢26日に採取して、2日後の28日に強度試験を実施することになるのですか? また、この場合の養生方法はどうすればよいのですか?
  28日材齢での実強度試験を求められているのであれば、試験日の数日前(試験準備可能期間)に採取し、封緘養生を行い、28日に試験実施することになります。コア採取日から強度試験日までの期間が長い場合には、 新設構造物の検査用の封緘養生(ラップ+濡れ紙+ビニール袋)を行ってください。

(参考)設計基準強度に対する新設構造物の実強度確認を目的とするならばできるだけ材齢28日以降での試験を発注者に了解を得て実施するほうがよいと思います。試験ロットの材齢が部分的に 違っている場合は最短の材齢が28日以上になるようにします。28日に特定して試験することは、現実的に難しい場合が多いと思われます。
 55   公的機関で圧縮試験を行う場合の データシー卜の書式はありますか?   強度試験のデータシートの記載事項はφ100mmコアと同様で、試験機関の押印がされます。また、 データシー卜中に本技術が(一財)日本建築センター および(一財)土木研究センターの技術審査証明を取得している旨が記載されます。
 56   圧縮試験成績書に第三者機関の証明が不要な場合は、正会員が他の正会員から依頼を受けて試験を行うことができるのですか?   正会員の圧縮試験依頼を受諾できるのは特別会員に限られていますので(定款第7条)、正会員が他の正会員からの依頼を受けて試験を行うことはできません。
 57   圧縮強度試験結果のばらつきは通常どの程度でしょうか?   構造体の部位による実強度のばらつきや供試体の種類や状態によるばらつき等が複雑に影響しますので、一概に圧縮強度試験結果のバラツキが、どの程度かは言及できません。 実験室レベルの非常に管理された条件で、φ100mm標準コアとφ25mm小径コアの比較・分析から以下の精度を確認しています。
 ・標準コア3本の平均値の信頼率95%の評価で±4N/mm2に対応するのは小径コア6本(標準コアの2倍の本数が必要) これまでの調査や試験結果による実績として、標準偏差±5N/mm2程度ではないかと思います。
 58   圧縮強度試験機械は、どの程度の秤量のものが よいのでしょうか?
  また、試験に関しては、試験器具の保有者に依頼してもよいのでしょうか?
  会員で自社試験ができない場合は、特別会員に試料を送付して試験を実施します。圧縮試験機は最大荷重で50kN程度で十分です。 秤量の大きな試験機を用いる場合は、50KNのロードセルを介在させて試験をする必要があります。 その時、小径コアにあった球面座を用意する必要があります。
 59   異常値の棄却検定には、破壊形状による棄却検定と統計処理による棄却検定がありますが、 破壊形状による棄却検定とは、破壊形状が(c)または(d)となった供試体を異常値として統計処理  (グラッブスの方法)に用いないことなのか、もしくは統計処理(グラッブスの方法)を行うため、 破壊形状を考慮することを破壊形状による棄却検定と呼ぶのでしょうか?また、棄却検定を行う場合にどのようなことを  考慮したらよいのでしょうか?   異常値の棄却は破壊形状の判断ではなくGrubbsの方法によって行ってください。
これは、技術講習会や特別講習会でも指導しているように、破壊形状による異常値棄却では、どうしても技術者の主観の入る余地があるためです。 破壊形状については、異常値として棄却された結果の検討材料として活用してください。
 60   耐震診断における推定強度算出のためにソフトコアリングを採用する場合、 棄却検定を実施してもよいのでしょうか。なお、技術情報:No.2(2003/3/17)のQ4には、「実務上は、あまりデータを都合よく棄却することは…(中略)… 2本の平均値で評価しています」との表記があります。   棄却検定を行ってください。
 技術情報:No.2(2003/3/17)の当該部分では、2本の小径コアで1本の柱の強度を評価するケースについて記されており、 試料数が2本の場合は標準偏差を求められないためグラッブスの方法を適用できません。また、破壊形状で棄却検定を行った場合、技術資料にもあるように 「危険側の評価をする」可能性があります。そのため、「2本の平均値で評価しています」との表記になっています。
 61   「グラッブスによる異常値の検定」による棄却検定は一般的な手法でしょうか?   グラッブス(またはグラブス:Grubbs)の検定方法は、JIS Z 8402-2:1999(測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)_第2部:標準測定方法の併行精度及び再現精度を求めるための基本的方法)の7.3.4項に記載されており、日本建築学会の試験規格であるJASS5T-608(電磁誘導法によるコンクリート中の鉄筋位置の測定方法の棄却検定手法として採用されています。従って、一般的な手法と考えます。